電子書籍と再販制度。

書店では、定価で販売されています。これは、再販制度によるものと認識しています。

それなのに、電子書籍は、値引き、無料本があります。

不思議に感じ、電子書籍再販制度について調べてみました。

再販制度とは、

再販制度 | 一般社団法人 日本書籍出版協会 に以下の記述があります

著作物の再販制度(再販売価格維持制度)とは、出版社が書籍・雑誌の定価を決定し、小売書店等で定価販売ができる制度です。

独占禁止法対象外→再販制度

よくある質問コーナー(独占禁止法):公正取引委員会に以下の質問があります。

Q12 メーカーが,販売店の販売価格を指定し,守らない場合に取引を停止することは,独占禁止法に違反しますか。また,新聞や書籍などは定価販売されていますが,これは独占禁止法上問題にならないのですか。

本回答内に以下に記述があります。

著作物(書籍,雑誌,新聞,音楽用CD,音楽テープ及びレコード盤の6品目)については,例外的に独占禁止法の適用が除外されています。これを著作物再販適用除外制度といいます。 

電子書籍では

よくある質問コーナー(独占禁止法):公正取引委員会に以下の質問があります。

Q13 電子書籍は,著作物再販適用除外制度の対象となりますか。

本回答内に以下に記述があります。

 著作物再販適用除外制度は,独占禁止法の規定上,「物」を対象としています。一方,ネットワークを通じて配信される電子書籍は,「物」ではなく,情報として流通します。したがって,電子書籍は,著作物再販適用除外制度の対象とはなりません。

再販制度は、必要?

再販制度 | 一般社団法人 日本書籍出版協会 に以下の記述があります

再販制度がなくなればどうなるのでしょうか?
読者の皆さんが不利益を受けることになります。
①本の種類が少なくなり、
②本の内容が偏り、
③価格が高くなり、
④遠隔地は都市部より本の価格が上昇し、
⑤町の本屋さんが減る、という事態になります。

本を出版する費用

100万以上かかります。

以下参考

出版の原価構造、こうなってます - 本を出版したい人のための講義

自費出版の基礎知識 | 自費出版の費用

書店の状況

日本の書店がどんどん潰れていく本当の理由 | メディア業界 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

書店数とその坪数推移をグラフ化してみる(最新) - ガベージニュース

とは、言っても本屋さんは必要だ

本屋さん

 実際に手にとって見れる。

 並んでいる本を眺めて、選べる。

 気軽に立ち寄れる。

電子書籍

 いつでも、手軽に購入、読み始められる。

 場所を取らない

本屋さんは、電子書籍にはない利点があるので、必要だと思います。

最近では、

東京、ブックカフェ 25選 - Time Out Tokyo(タイムアウト東京)

漫画喫茶

など、面白い取り組みが増えていると思います。

再販制度は必要?

 本による勉強、知識の取得を考慮すると、遠隔地にも安い値段で本を提供する必要があると思います。

 送料無料の通販、電子書籍等で、書店経営は大変だと思います。

 書店数とその坪数推移をグラフ化してみる(最新) - ガベージニュース

 を見る限り、再販制度は書店を守ってはくれません。

 本を出版する費用、売上。遠隔地の値段の差、知識量の差を生じさせないなどを考慮した上で、再販制度の見直し、修正もしくは、廃止が必要だと思います。